腎不全とは、腎臓の働き(腎機能)が低下し、体液の状態を正常に保てなくなった状態をいい、
慢性腎不全とは、腎不全が数ヶ月から数年継続して治らない(腎機能が回復しない)状態のことをいいます。

血液透析について

血液を一度体の外に出し、ダイアライザー(透析器)という装置の中を通し、再び体内に戻します。ダイアライザーの中には、数万本の細いストローのような糸が通っていて、血液はその糸にある細い穴の中を通ります。糸の外には、ナトリウムやカリウムなどの電解質(ミネラル)とアルカリ剤をきれいな水に溶かした「透析液」が、血液とは反対方向に流れています。糸の壁(透析膜)には小さな穴があいていて、血液と透析液の中の成分が出たり入ったりできるようになっていますが、この穴は分子の小さなものしか通しません。また、透析液は電解質の濃度が血液より濃いものと薄いものにそれぞれ調節されています。血液が糸の中を通過するとき、血液の中の老廃物や余分な電解質は透析液の中に出ていきます。一方、透析液の中から体外に失われた水分や不足している電解質が血液の中に入り、血液のpH(ピーエイチ/ペーハー)が中性になるように調整されます。このようにして浄化・調整された血液を、再び体内に戻します。
1回約4時間の血液透析を週3回行うのが一般的です。

尿毒症と症状

尿毒症は、腎不全の進行により尿毒症性物質の尿素窒素(UN)、クレアチニン(Cr)、カリウム(K)、リン(P)などが体内に蓄積し、カルシウム(Ca)などが低下します。
症状は、倦怠感、吐き気、食欲不振、むくみ、頭痛、顔色不良、呼吸困難、出血症状、高血圧、貧血などがみられます。
腎不全は、腎臓の働きが悪くなり、体外に尿毒症性物質を十分に出せない状態をいいます。透析は、腎臓の働きに代わるものですが、全てを代行できるわけではありません。腎臓の働きから、透析の原理、透析食、薬物療法を理解しておきましょう。

透析の目的

■血液の浄化(老廃物および尿毒素を取り除く)
■電解質および酸塩基平衡の是正(K, Ca, HCO3などを正常にする)
■余分な水分の除去(尿が出ない分、体内に溜まった水を取る)

①老廃物を含む血液をポンプで脱血して、ダイアライザーへ送る
②ダイアライザー内で老廃物が除去され、体に戻る
③水道水が水処理装置に入り、不純物の95%以上が取り除かれてきれいになる
④透析液供給装置は、透析液の原液および粉と、きれいな水で透析液を作り、 透析監視装置へ送る
⑤語透析監視装置は、ダイアライザーへ透析液を送り除水や血液の体外循環の監視を行う

透析食

透析食のポイントは、水分や塩分を控え、適切なたんぱく質と充分なカロリーを摂り、カリウム(K)、リン(P)の摂り過ぎに注意することです。水分や塩分の摂り過ぎは高血圧、むくみ、肺水腫を招き、カリウム(K)を多く含む果物などの食べ過ぎは、脈がみだれ、心停止、突然死の原因となります。また、リン(P)の過剰摂取はかゆみの原因となり、副甲状腺機能亢進症を来たし、骨がもろくなります。透析療法の中で食事の良し悪しが、予後に大きな影響を及ぼします。

食事からの悪影響
■水分や塩分の過剰摂取 → 高血圧、むくみ、肺水腫を招く
■たんぱく質の過剰摂取 → 老廃物の蓄積、尿毒症症状の悪化
■カリウム(K)の過剰摂取 → 脈がみだれ、心停止、突然死の原因
■リン(P)の過剰摂取 → かゆみ、骨がもろくなる

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